主体的に生き抜くということ

エリザベス・キューブラー・ロス博士は、死に行く患者は、「否認、怒り、取引、憂鬱、受容」の5段階の真理的過程を経験するということを、多くの事例から発表しています。

しかし、どの段階にも属さない、混乱と変化に富む死に方があることも厳粛な事実です。

特に癌の場合には、ターミナルケアについて種々の論議がなされています。

明らかに過剰な薬剤の投与、延命のためのみの医療機器の使用については否定せざるを得ませんが、それとて患者や家族に選ぶ権利はあるのです。

ヘンリー・A・マレー博士の人間行動学によると、「人は人生の危機、ストレス、失敗などに直面したもっとも苦しかった時を生きたような仕方で死ぬのである。」と述べています。

エドウィン・S・シュナイドマン博士もこれに同意して、「人は過去を生きたように現在を生き、死にゆく過程は生の一部である。」と述べています。

患者の家族や親しい人から、患者のこれまでの生き方や性格についての情報を得て、現在の病気にどのように立ち向かうかを見守り、その人が自分の人生を最後まで主体的に生き抜けるような個別的援助をすることが真の看護ではないかと考えます。

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